あなたの人材教育の仕方は間違ってませんか?

ようやく厳しい寒さもひと段落し、少しずつ春の気配が感じられるようになりましたね。
春と言えば新入社員が入ってくる時期です。


皆さんご存じの通り、会社やお店を大きくしようと思えばスタッフの成長が欠かせませんが、「スタッフが思うように成長してくれない」「採用してもすぐに辞めてしまう」など、人材育成に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか?

かく言う僕も長年人材育成には苦労してきました。
という事で今回のテーマは『人材教育』。
どうすればスタッフの教育がうまく行くか、僕のこれまでの経験や成功体験を基にお話ししたいと思います。

もちろん今回ご紹介する事が全ての人に当てはまるとは言えませんが、スタッフの教育に悩まれているようでしたら、その一助となれば幸いです。

①個人の能力を尊重する

そもそも人の能力には個人差があり、例えば料理を作るのは得意だけど配達などで運転するのは苦手だったり、コミュニケーション能力は高いけど記憶力はあまり良くないなど、人によって得意・不得意があります。
もちろん苦手なことを克服しようと努力することは大事ですし、教える側もそうなるように指導・サポートするのですが、出来ない事を強引に強要するのはNGです。特に今の時代は特訓と称して30分早く出社させたり居残りを強要することも、パワハラと見なされかねません。

ですので苦手分野を指導するだけでなく、個々のスタッフの能力・個性をしっかり見極めた上で得意分野を活かせるポジションに配置することも、人材育成の上では必要なことだと思います。

②間違いは「怒る」ではなく「叱る」

先程とは真逆の事かもしれませんが、時には間違いを厳しく叱り指導することも、スタッフの成長には必要なことです。しかし最近では「すぐに辞められては困るから」「パワハラと思われたくない」と、厳しい事が言いづらいと感じている人も多いのではないでしょうか。


だからと言って間違いをきちんと指導出来ないのは、スタッフの成長をそこで止めてしまうことになります。真にスタッフのことを想うのであれば、あえて厳しく叱ることも必要だと僕は考えます。

とはいえ、単に厳しく接したらいいというものではありません。

ポイントは「怒る」のではなく「叱る」です。

「怒る」のは自分の怒りの感情を頭ごなしに相手にぶつけて自分の気を静めたいだけの、ただの自己満足にすぎません。一方「叱る」は、間違ったことについてなぜダメなのか、どうすれば同じことを繰り返さないのかを論理だてて説明する事です。

例えば、ある失敗をしたスタッフに対して「何でこんなことも出来ないんだ」と怒りをぶつけてしまうと、怒った方の溜飲は下がりますが、言われた方のスタッフは心が傷つきますし仕事に対するモチベーションも下がるでしょう。
一方「なぜ失敗したのか」原因を追究し、「どうすれば失敗しないようになるか」的確な指示・アドバイスが出来れば、たとえ厳しい口調で叱られたとしても、次からは失敗しないよう心掛けるでしょうし、その事が結果的にスタッフの成長に繋がります。

言われる側のスタッフも人間です。
一方的に怒られると嫌な気分になります
し、「この人には何を言っても無駄」と心を閉ざしてしまうでしょう。しかしなぜ自分が叱られているのかを理解できれば、こちらの話にも自然と耳を傾けてくれるものです。

あなたはスタッフに「怒って」いませんか?
心当たりのある方は、今一度指導の仕方を振り返ってみるのもいいかもしれません。

まとめ

人材育成の際に注意したい点を2つご紹介しました。
どちらもごく当たり前なことなのですが、飲食業界は上下関係が厳しく鉄拳制裁当たり前といった前時代的な職場環境が、ついこないだまでまかり通っていたので「自分の時代はこんなの当たり前だった」と、自身の経験を基にした指導を続けている人も少なからずいるでしょう。

しかし、今の時代そのような間違った根性論や精神論は通用しません。

そもそも教育の根本は「相手の事を想う」ことです。
指導する側の立場になると、自分は指導される側の人間より偉いから何を言っても良いと勘違いしてしまいがちですが、相手の事を想いその人がより成長できるよう導くことが指導者の真の姿だと僕は思います。

冒頭でもお伝えしましたが、スタッフの成長=お店の成長です。
つまりスタッフが成長することでお店も成長(=儲かる)すれば、より質の高いサービスを提供できるようになりお客様満足度もアップ。更にお客様に喜んでいただけることでスタッフのモチベーションもより高まるでしょうし、そんな意欲あるスタッフがいるお店なら「自分もここで働きたい」と、自然と新たな人材も集まるといった具合に、全てにおいて良い循環が生まれます。

また、こうした良い循環のあるお店は、たいてい繁盛しているものです。


スタッフ教育は単に仕事を回すだけの戦力としてだけでなく、安定した店舗運営のためにも非常に重要な役割を担っていると言っても過言ではないので、忙しいからと言っておろそかにするのではなく、ぜひ注力して頂きたいと思います。

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